イギリスのナショナルトラストのリブデン(Lyveden)を紹介します。実際にリブデンを訪問した時の写真と現地で感じた印象を中心に記事中に紹介します。なお、リブデンの歴史的な背景についてはナショナルトラストのサイトも参照しています。
参考:ナショナルトラストの成り立ちや経緯は下記のリンクにまとめていますので参考にして下さい。
この記事でわかること
- リブデンの場所と行き方
- リブデンの見どころ
- リブデンの写真
リブデンについて
まず、リブデンロッジはこんな感じの建物です(下記の写真)。
場所と行き方
場所:PE8 5AT, イーストミッドランド(East Midlands)、ノースハンプトンシャー(Northamptonshire)
行き方:車でロンドンから約2時間くらい、車以外では不便な場所にあります
リブデンの見どころ
リブデンのハイライトは何と言っても未完成の建物と建設にまつわるストーリーです。
敷地内にはエリザベス1世女王時代(1500年後半)を反映した庭園やトレシャム卿のカトリック教への崇拝を物語るリブデンロッジとリブデンマナー(資料館)があります。
次にリブデンの歴史について簡単に説明します。
リブデンの歴史ハイライト
リブデンはトーマス・トレシャム卿によって建設が始まりましたが、彼が完成を待たずに1605年に亡くなったため、未完成のまま当時の姿を残しています。
エリザベス1世女王時代(1500年後半)のものでその建物と庭園は当時のままで残されており、歴史的に貴重な資料です。
トーマス・トレシャム卿のカトリック教への信仰の深さをリブデンには反映されています。当時はヘンリー8世がローマ教皇との対立を深めた結果、イギリス国教会を設立しました。その為カトリックは禁止されることとなり、トーマス・トレシャム卿はそのカトリック教の信仰の深さから罪に問われ牢屋に囚われの身となってしまいました。リブデンの建造は監獄よりの書簡にて指示されていました。
リブデンの装飾はトーマス・トレシャム卿のカトリックの信仰心を強く反映しています。例えば、三つ葉の飾り(数字の3・5・7はカトリックで重要な数字)や壁のデコレーションなどに見られます。
建設途中であったことやかなり郊外に位置していた為、これまで取り壊されずにすみ、今日に至るまで当時の姿を残しています。
残された石造りのカントリーハウスは400年以上も昔のものとは思えないほど強固な作りでしっかりしており、ある意味その古さを感じさせません。
1922年にナショナルトラストに寄贈されました(リブデンマナーは2013年に取得)。
リブデンの写真
まとめ
今回はリブデンを紹介しました。1500年後半のエリザベス1世女王時代の歴史を理解する上で貴重な資料です。また一つイギリスの歴史の一部を垣間みることができます。