イギリスで住んでいる中で経験するカルチャーショックの一つにイギリス人の「屁理屈」があります。イギリス人はよく屁理屈を言っているように思えるのは私だけでしょうか?特に、働いている場合、職場で感じることが多いような気がします。この記事ではその「屁理屈」について考えてみます。
この記事でわかること
- イギリス人の思考回路
- 屁理屈は表現の一種
- イギリス文化と日本文化の違い
イギリス人の思考回路
イギリスの職場の中でよく経験するのが、みんなで話し合いをして物事を決めて行く時に、それぞれに意見を出し合い進めていくのですが、その時に、よくあるのが態勢に影響があるようにも思えないのに細かな定義とか言葉の使い方にしつこくこだわる人達がいます。それが原因で会議が進まず、
まさに「会議は踊るされど進まず」の事態に!
その上、何人かのイギリス人はその論点に賛同するのです。
当の本人達は、それが会議を進める必要条件のような勢いで話す訳で、非常に満足しているのです。
こうなると、まさに、「会議は踊るされど進まず」となり、この人達は本当に物事を決めたいのかと思わざるを得ない状況になります。
日本文化からすると、彼ら彼女らは「屁理屈」を主張しているとしか思えません。
そうなってくると、「イギリス人の思考回路は?」という疑問が湧いてくるのも当然です。
イギリスではまず、「会議=議論の場」という考えが浸透していて、会議で発言しないなら会議に出る必要がないと考えています。
理由は、イギリスの教育制度に起因しています。イギリスのみならず他の国でもそうですが、議論(ディスカッションというよりディベートに近い感覚)は非常に重要で、議論することでより良いものが生み出されていくと信じています。
大きな違いの一つは、
イギリスでは物事の過程に時間をかけ、重視します。これに対し、日本では物事の結果を重視します。
屁理屈は表現の一種?
イギリス人からすると屁理屈を言っているというより、疑問を持った点をくまなく網羅して話し合いに参加しているという強い認識があります。
そう考えて百歩譲っても、中には強情な人はいます。どこの国でも全く融通のきかない頑固な人は多いものです。
一つ面白いことに、イギリスでは「屁理屈」を言って頑固にこだわっている人でも、それは単に議論上のことにとどまるので、話題が違うことに移ると全くなんでもなかったように会話が始まります。後腐れが残らずに次の話題へと移っていきます。
イギリスでは「屁理屈的な物言い」はあくまで表現方法の一つに過ぎないのです。
文化的な差異と捉えて、イギリスので表現方法の一つと割り切り対応するのが大人の対応ですね。
イギリス文化と日本文化の違い
イギリスに住んでいると色々なところで「ヘェ〜」と驚くことがよくあります。前述の「屁理屈的な表現」もそうですが、その多くはそれぞれの文化とその教育制度の関係があります。文化は当然ですが、その国の教育制度というものはその国の文化を反映したものです。学校で過ごす時間の長さを考えてみてください。大学までいくと16年間は教育のために学校に通うことになります。
例えば、私達の子供達はほぼイギリスで教育を受けました。イギリスで日本系の塾に週に一度通いましたが、教育の大部分はイギリスです。そうすると、子供達の思考回路はイギリス人の思考回路とよく似た形ではと感じます。
よくいえば「議論好き」、悪く言えば「いちいち屁理屈を並べる」という感じです。
まとめ
イギリス人の議論方法の特徴を「屁理屈」を例に取り上げました。カルチャーショックで悩んでいる方に参考になればと思います。他にも文化的な違いは沢山あります。私達が感じた違いを順次紹介してく予定です。